米インテル、欧州で最大10兆円投資 半導体の供給網構築へ

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インテル製の半導体。同社が欧州への大型投資を発表した/Chesnot/Getty Images

インテル製の半導体。同社が欧州への大型投資を発表した/Chesnot/Getty Images

ロンドン(CNN Business) 米インテルは欧州の半導体サプライチェーン(供給網)構築に向け、今後10年間で最大800億ユーロ(約10兆円)を投資する計画だ。

同社は15日、まず170億ユーロを投じてドイツに2つの半導体工場を建設すると発表した。来年着工し、2027年に操業を開始する。

研究や製造など半導体のサプライチェーンのあらゆる部分に資金を投入し、フランスやアイルランド、イタリア、ポーランド、スペインにも投資する予定だ。

同社のゲルシンガー最高経営責任者(CEO)は「この幅広い取り組みは欧州の研究開発イノベーションを後押しし、この地域に最先端の製造業をもたらす」と述べた。

欧州連合(EU)全体で約1万人を雇用しているインテルは、330億ユーロを超える初期投資により、同社内で約5500人、建設部門やサプライヤー、パートナー企業でさらに数千人の雇用を創出すると見込んでいる。

半導体はスマートフォンや洗濯機など多くの消費者向け製品に搭載されている。パンデミックを経て経済が再開し、商品需要が増加する中で、ハイテク企業や自動車メーカーは昨年から深刻な半導体不足に直面している。

ドイツの大手自動車メーカー、フォルクスワーゲンは昨年10月、半導体不足が原因で第3四半期の利益が12%減少したと発表した。

EUの行政を担う欧州委員会はここ数カ月、半導体の供給を確保する取り組みを強めている。先月、提案した「欧州半導体法」の一環として、430億ユーロの公的および民間投資をこの分野に投入すると発表した。

EUは現在、世界の半導体市場の10%を占めているが、同法が採択されれば30年までに20%を占めるようになるという。

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