米インターネット大手、掲示板サイトへのサービス停止 「人命に差し迫った脅威」
ニューヨーク(CNN) 米インターネットサービス大手のクラウドフレアは3日夕、「人命に対する差し迫った脅威」を理由に、オンライン掲示板「キウイファームズ」へのサービス提供を中止した。この措置によってキウイファームズは一時的にダウンした。
キウイファームズでは、カナダのトランスジェンダー活動家クララ・ソレンティ氏に対する嫌がらせや脅迫が激化していた。
ソレンティ氏はゲーマーに人気のサービス「ツイッチ」の番組で知られる活動家。クラウドフレアに対してキウイファームズへのサービス停止を求めるキャンペーンを立ち上げていた。
ソレンティ氏は、自分の個人情報がネットに投稿されたことで身の危険を感じ、カナダの自宅を離れて北アイルランドのベルファストに友人と共に滞在していると述べていた。しかしネット上の嫌がらせ行為によって、ここでも居場所を突き止められたと訴えている。
サンデー・タイムズ紙は、北アイルランド警察が同氏に対する脅迫について捜査していると伝えた。
クラウドフレアのマシュー・プリンス最高経営責任者(CEO)はキウイファームズへのサービス停止について3日のブログで、「これは我々にとって異例の決定であり、インターネットインフラを提供するクラウドフレアの役割を前提とすると危険な決定だ」と強調。しかし、キウイファームズで特定の人物を狙った脅迫が過去48時間の間にエスカレートしたことを受け、「前例のない緊急事態であり、人命に差し迫った脅威がある」と判断したと説明した。
キウイファームズは別のサービスプロバイダーを見つけ、4日午前までにほぼ復旧した。