ツイッター株主総会、イーロン・マスク氏の買収提案を承認
(CNN Business) 米SNS大手ツイッターは13日、株主総会を開き、実業家のイーロン・マスク氏が示した買収提案を承認した。ただ、マスク氏はツイッターの買収を撤回する考えを明らかにしている。
株主総会ではマスク氏による440億ドル(約6兆3000億円)の買収提案が承認された。これは1株あたり54.20ドルで買収するもので、13日の市場取引開始時点での株価は41ドルを割っており、提案額から約25%の安値となっている。
ツイッターの声明によれば、予備の集計では98.6%が賛成票を投じることが示されていた。
ツイッターは、マスク氏と買収を完了させる準備ができていると述べた。
今回の株主総会前にはマスク氏がツイッターに対して買収提案の打ち切りを模索した3通目の書簡を送っていた。マスク氏は当該の書簡の中で、ツイッターの内部告発者のピーター・ザトコ氏に対して775万ドルの退職金が支払われたことに言及した。ザトコ氏はツイッターのセキュリティーやプライバシーをめぐる脆弱(ぜいじゃく)性を告発している。
マスク氏の弁護士は書簡の中で、退職をめぐる合意の一環としてザトコ氏と同氏の代理人に対して行われたとされる支払いが買収提案をめぐる規則に違反していると主張。買収提案の中では、ツイッターは、過去の慣習に沿った通常の業務の過程から逸脱した額の退職金を従業員に支払わないことで合意していたという。
ツイッター側はマスク氏のこうした主張について「無効で不当」と退けている。
マスク氏はまた、ツイッターがスパムやボットのアカウントの数について虚偽の説明を行ったとして規則違反による買収撤回を主張している。