SNSで話題の巨大なカエル、実はフェイクだった?
(CNN) 飼い主の頭ほどもある大きな体で、バナナをひと飲みにする巨大なカエル。ティックトックに掲載された動画は2000万回以上視聴された。しかし作者によると、こうした姿は全てがムービーマジックだった。
6日に投稿された動画の中で、映像作家のルーカス・ピーターソンさんは、「ダンピー」と名付けた巨大なカエルに触れたり餌を与えたりしている。
ダンピーは4歳のイエアメガエル。実はピーターソンさん手のひらほどの大きさしかない。ピーターソンさんがアドビの編集ソフトで動画を加工して、実物よりも大きく見せていた。
ピーターソンさんはCNNの取材に対し、ほかにも動画を本物らしく見せかけるため、遠近法のトリックを駆使したと打ち明けた。
その狙いは、本物かどうかをめぐる論議を巻き起こすことにあったとピーターソンさんは話す。「これで本物か偽物かをめぐる疑問が生じ、対話や論議が増える」。過去にも同じような編集を施した巨大ガエルの動画を投稿したことがあるという。
しかし今回の動画をめぐっては、「これほどの騒ぎになるとは思わなかった」とも告白した。
ピーターソンさんは投稿に沿えた説明文の中で、実はダンピーの大きさは10~13センチほどしかないと明かしていた。しかしその部分は長文の説明の半ばに埋め込まれていた。しかも、動画だけが説明書きのないままティックトックやツイッター、インスタグラムで出回り、本物だと思った人も多かった。
ダンピーのほかにもサンショウウオ2匹を飼っているというピーターソンさん。「両生類のすばらしさをみんなに知ってもらう助けになった」と振り返り、「ダンピーは今も、画面で見せた通りの愛すべきカエル。唯一の違いは巨大化されていたことだけ」と話している。