ツイッターのイーロン・マスク氏、陰謀論司会者のアカウントは復活させず
ワシントン(CNN Business) 米ツイッターのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は、停止中のニュースサイト司会者、アレックス・ジョーンズ氏のアカウントを復活させない立場を貫いている。
ジョーンズ氏は2012年に米コネティカット州の小学校で起きた銃乱射事件を「でっち上げ」と主張して、遺族への賠償を命じられた陰謀論者。
先月ツイッターを買収したマスク氏は、これまでにトランプ前大統領らの停止アカウントを復活させると発表しているが、ジョーンズ氏については18日、復活はないと宣言した。
20日夜のツイートでは聖書の引用に加え、自身が経験した第1子の突然死を挙げて、「子どもの死を政治や名声の手段にするような人物は容赦しない」と書き込んだ。
ジョーンズ氏は右翼系動画サイト「ランブル」への投稿で、ツイッターに復活できなくても気にしないと述べ、ほかのSNSを挙げた。「私は世界で一番賛否の分かれる人物」などと名乗り、支持者らにマスク氏を責めるなと呼び掛けた。
マスク氏は一方で、新型コロナウイルスをめぐる誤情報には寛容な態度を示している。新型コロナに関するルール違反を繰り返し、今年1月に「永久停止」となった共和党のマージョリー・テイラー・グリーン下院議員のアカウントは、21日までに復活した。
ただしグリーン氏も、小学校銃乱射事件のやらせ説を支持するなどして批判された経緯がある。
マスク氏はツイッター買収の直後、コンテンツやアカウント復活についての判断は新たな監視委員会を開くまで控えると表明していた。「言論の自由」を掲げる復活の判断基準が、実は同氏の気まぐれにすぎないとの見方も広がっている。