機内にAirPods忘れた女性、追跡した先は空港従業員の自宅 米
刑事はイヤホンからの信号の発信地がある空港従業員の住所に一致することを突き止めた。航空機への食品積み込みを担当する請負業者だった。
ユナイテッド航空はその後、ヘイデンさん宛てのメールで「ユナイテッドの従業員ではなく、ベンダー」だと説明したという。
ユナイテッド航空はCNNに対し、この従業員はベンダーで働いている人物だと述べ、本件を法執行当局に委ねたことを明らかにした。
声明ではさらに「ユナイテッド航空はベンダーに最も高い基準を求めており、地元当局の捜査に協力している」としている。
ヘイデンさんによると、刑事からは「ユナイテッド・カーゴに情報を渡した。彼らがこの人物を呼び出して、事情を聴く予定だ」と告げられたという。
「その後数日、私はこの男の家にあるAirPodsを注視していた。出発前に充電しなかったので、電池切れになっているはずだったが、(アプリからは)相変わらず『見える』という通知が届いた。誰かが自分のiPhoneをAirPodsに接続したという意味だ」
数日後に刑事から電話があり、この従業員が事情聴取を受けたことを伝えられた。男はAirPodsの所持を否定したが、自宅を追跡したスクリーンショットを見せられると証言を翻し、航空機の清掃業者の一人からAirPodsを渡されたと主張した。その人物は状況について一切知らないと述べた。
サンマテオ郡の報道官がCNNに明らかにしたところによると、本件は現在サンフランシスコ空港警察が担当しており、地元検察当局に事件を送致する方針。
12日間の追跡の末、ヘイデンさんはついAirPodsを取り戻したが、最高の状態ではなかった。「踏みつけられたような形跡があった」「トイレットペーパーほどの大きさの気泡シートに包まれていたけど、なんでわざわざ?」
ユナイテッド航空にAirPodsの状態を知らせると、ホームページの連絡フォームを通じて連絡するように言われたという。1週間後、ヘイデンさんに新品を買うための費用271.91ドルと謝罪として5000マイルが贈られるとの連絡があった。それはCNNが本件に関して航空会社に連絡を取った後だった。
ヘイデンさんは助けてくれた刑事について「素晴らしい人」と語る。
いま、AirPodsを取り戻したヘイデンさんは再び夫とやり取りできるようになった。
「普通の人の目にはただのAirpodsに見えるかもしれないけど、私にとっては夫との間をつなぐ命綱であり、特別なもの」と語っている。