米軍基地近くに生息のトカゲ、「ストレス食い」で戦闘機の騒音に対処
(CNN) 米コロラド州南東部に生息するトカゲは、上空を低空飛行する戦闘機の激しい騒音に対し、ストレス食いで対処しているという研究結果が29日の学術誌に発表された。
米コロラド州南東部にのみ生息するコロラド・チェッカード・ウィップテイルは、全個体がメスの無性生殖トカゲで、米軍機の騒音にさらされている。
このトカゲの血液を採取して調べた結果、騒音によってストレス度が上昇していることが判明。しかしトカゲたちはそれに対処するための戦略も持っていた。それが動きを減らして食べる量を増やすことだった。
トカゲたちは戦闘機飛行の騒音が鳴り響く間に餌を食べることで、ストレスによる代謝反応で失われたエネルギーを補給していると思われる。
論文共同筆者でユタ州立大学の博士候補生ミーゲン・ケパス氏は、「騒音撹乱(かくらん)がコロラド・チェッカード・ウィップテイルに測定可能な生理学的影響を与えていることが示された」と指摘。航空機が近くにいる際に食べる量と動く量を変えることで、「ある程度それを補っている可能性がある」と解説する。