チーターの赤ちゃん、インドで約70年ぶりに誕生
(CNN) 70年以上前にチーターの絶滅が宣言されたインドで、チーターの赤ちゃん4匹が誕生した。インド環境相が29日に発表した。
赤ちゃんは「シヤヤ」と「フレディー」の間に誕生した。この2頭を含む8頭は、今後5年間で計50頭のチーターを国内の国立公園に放す政府の計画の一環として、昨年9月にアフリカのナミビアからインド中部マディヤプラデシュ州にあるクノ国立公園に到着していた。
インドのヤーダブ環境相は「我が国の野生生物保護の歴史における記念すべき出来事」とツイートし、モディ首相も「素晴らしいニュース」と赤ちゃん誕生を歓迎した。
ナミビアから来たチーター8頭のうち、メスの「サシャ」はこの数日前、腎臓病で命を落としていた。
From bad news yesterday to renewed hope for #ProjectCheetah this morning. Female cheetah Siyaya gave birth to four healthy cubs. Today, CCF Conservation Biologist Eli Walker confirmed and made visual contact (they're ~5 days old) in the nest. He took the first photos/videos. pic.twitter.com/gagpTRIxfv
— Cheetah Conservation Fund (@CCFCheetah) March 29, 2023
インドのチーターは1952年に絶滅が宣言された。
ナミビアの保護団体によると、9月にインドに到着したチーターはオス3頭と、サシャとシヤヤを含むメス5頭。昨年11月に隔離施設から環境に慣らすための区画に移され、その後公園内に放された。
さらに今年2月には、オス7頭とメス5頭の計12頭が南アフリカから到着した。南アフリカは今後10年でチーター数十頭をインドに提供する契約を結んでいる。
チーターはインドの大型肉食動物の中で唯一、絶滅に追い込まれた。
英国の植民地時代、入植地やプランテーション建設のためにインド全土で森林が伐採され、チーターなど大型ネコ類の生息地が失われた。
トラほど危険ではなく比較的慣らしやすいとみなされたチーターは、インド貴族のスポーツハンティングに利用されることも多かった。