シェアオフィスの米ウィーワークが経営破綻 ソフトバンク出資
ニューヨーク(CNN) 業績が急激に悪化していたシェアオフィスの米新興企業ウィーワークが、連邦破産法第11条の適用を申請して経営破綻(はたん)した。
ソフトバンクグループが出資するウィーワークはかつて急成長を遂げ、ピーク時の時価総額はおよそ470億ドル(現在のレートで約7兆円)に達していた。
デービッド・トリー最高経営責任者(CEO)は「今こそレガシーリース事業に積極的に取り組み、経営状態を劇的に改善させることで、未来を前進させるべき時だ」とコメントしている。
かつてオフィスワークの未来に革命を起こすと宣言した同社だが、2019年に目指した株式公開(IPO)が果たせず、さまざまな要因が重なって業績が悪化した。
当時のIPO書類では予想以上の損失が明らかになり、共同創業者で当時のCEOだったアダム・ニューマン氏と利益相反の可能性があることが分かった。同氏は19年、投資家からの圧力で辞任に追い込まれた。
およそ2年後、同社は上場を果たしたが、時価総額は約90億ドルにまで急落していた。21年までには市場の様相が変わり、コロナ禍前に新興企業を支えていた資本の動向が変化し始めた。
株価は今年だけでおよそ98%下落。5月には経営陣の刷新を発表し、8月には損失や負債が膨らみ続ける中で、今後1年間、事業を継続できるかどうかには「相当の疑念」があるとしていた。