イーロン・マスク氏、陰謀論に同調する投稿で物議 反ユダヤ賛同に続き
ニューヨーク(CNN) 起業家イーロン・マスク氏が自身の所有するX(旧ツイッター)への投稿で、2016年大統領選前に広まった反民主党の陰謀論に同調して物議を醸している。
この陰謀論は、大統領選の民主党候補だったヒラリー・クリントン氏や関係者らが、首都ワシントンのピザ店を拠点とする小児性愛者の犯罪組織に関与しているという説。当時「ピザゲート」と呼ばれ、SNS上で拡散した。16年12月には、この説を信じた男がピザ店を襲って発砲する事件も起きた。
Xには20日、左派系メディア監視団体「メディア・マターズ」の創設者とピザゲートのピザ店オーナーはつながっているとする書き込みがあった。マスク氏がこれに「怪しい」と返した投稿は、1億6000万人あまりのフォロワーに表示された。
メディア・マターズは先週、X上で反ユダヤ主義的な投稿とともに大手企業の広告が表示されていると指摘していた。
マスク氏は先週の投稿で、ユダヤ人社会が白人への憎悪を助長しているとの書き込みに賛同して、ホワイトハウスなどから批判を浴びた。その後メディア・マターズの指摘を受けて、ディズニーやパラマウント、IBMなどの大手企業がXへの広告掲載を停止すると発表した。
マスク氏は19日の投稿で、自分は断じて反ユダヤ主義者ではないと反論。Xは20日、メディア・マターズが広告表示に関する事実を歪曲(わいきょく)したとして、同社を提訴した。