トランプ氏、フェイスブックを「国民の敵」と形容 メタ株下落
ニューヨーク(CNN) トランプ前米大統領が米CNBCの番組でフェイスブックを「国民の敵」と呼んだことを受け、親会社であるメタの株価は11日の取引で約4%下落した。
メタの株価は8日にも1.2%下落していた。このときはトランプ氏が自身のSNSトゥルース・ソーシャルで、フェイスブックを「真の国民の敵」と批判したのがきっかけだった。
トランプ氏が7日夜に攻撃を開始して以来、メタの市場評価額は600億ドル(約8兆8000億円)あまり下落した。
トランプ氏による酷評以外に、メタ株が売り込まれる要因となった大きなニュースはないとみられる。
調査会社DAダビッドソンのアナリスト、ギル・ルリア氏はCNNに対し、「トランプ前大統領の発言がすべてだ」と説明。「フェイスブックは政治論争に引きずり込まれる荒波を何度も経験してきた。会社にとって良い兆候であったためしがない」と指摘した。
トランプ氏は先週、短編動画投稿アプリ「Tik Tok」に関するこれまでの立場を翻し、共和党議員多数を含む連邦議会の多くが推進するTik Tok禁止法案に反対する姿勢を打ち出した。
トランプ氏は理由として、Tik Tokを禁止すればフェイスブックを利すると主張している。トランプ氏は長年フェイスブックと対立してきた経緯がある。
2021年1月6日の連邦議会襲撃事件を受け、フェイスブックはトランプ氏の利用を2年間禁止。メタは23年2月、トランプ氏のフェイスブックとインスタグラムのアカウントを復活させていた。