機内で自殺未遂、乗り合わせた警官が総出で食い止め
(CNN) 米ジェットブルーの旅客機内で自殺しようとした乗客を、たまたま乗り合わせていた大勢の警察官が連携して取り押さえ、自殺を食い止める出来事があった。
騒ぎはニューヨークのJFK国際空港からユタ州ソルトレークシティーに向かっていたジェットブルーの旅客機内で4日に起きた。CNN系列局のKSLによると、機内で夫婦喧嘩があり、客室乗務員が2人を引き離して妻を別の座席に案内した。
同機には、ニューヨーク市で殺害された警察官の葬儀に参列して戻る途中だったソルトレークシティー警察の警察官が多数乗り合わせており、客室乗務員が妻を案内したのは、同警察の刑事、ロバート・オドーさんの隣の空席だった。
オドーさんは、女性が錠剤をのみ、書き物をしているのに気付いて錠剤の容器を取り上げたところ、「女性は叫び声を上げて私たちを蹴りつけた」と振り返る。
警察官が数人がかりで女性を取り押さえ、取り乱した相手との交渉を専門とする警察官のテリー・ウォールさんが説得に当たった。
女性をなだめるまでには1時間以上も要したが、状況をこれ以上悪化させないようにとの配慮から、手錠はかけなかったという。同機は行き先を変更してシカゴのオヘア国際空港に向かい、到着するころまでには女性も落ち着きを取り戻した。
ジェットブルーは同機について、無事シカゴに着陸し、乗客1人が検査のために病院に運ばれたと説明している。その後約4時間遅れでソルトレークシティーに到着したが、乗客から苦情は出なかったという。