売りは「世界最悪の眺め」 バンクシー、ベツレヘムにホテル開業
ヨルダン川沿岸ベツレヘム(CNN) パレスチナ自治区のベツレヘムに、「世界最悪の眺め」を誇るブティックホテルが登場した。手がけたのは落書き風の壁画で知られる神出鬼没のアーティスト、バンクシー。ほぼ全客室の窓から、目の前にそびえる高さ約9メートルのコンクリート製の壁が目に入る。
「ウォールド・オフ・ホテル」は正体不明のアーティスト、バンクシーが初めて設計を手がけ、資金も提供して1年2カ月前から建設を進めていた。
客室はスイートを含めて9室。ピアノの上には生命維持装置を着けた天使が舞い、客室のベッドの上には枕で戦うイスラエル兵と覆面姿のパレスチナ人を描いた壁画。こうしたアート作品のほとんどをバンクシー自らが手がけた。
宿泊客がコンクリートの壁に囲まれているように感じさせる部屋や、兵舎を模して靴入れ付きの2段ベッドを配した部屋もある。
プレジデンシャルスイートはミニシアターや書斎、バー、ジャクジー付き。ただしジャクジーに水を供給する貯水槽は弾痕だらけに見える。