売りは「世界最悪の眺め」 バンクシー、ベツレヘムにホテル開業
バンクシーはホテル開業に当たり、「英国がパレスチナ統治を開始し、模様替えを始めて大混乱を引き起こしてから、ちょうど100年がたった」と指摘。バルフォアと欧州連合(EU)離脱に触れながら、「英国が結果を十分に認識しないまま、大きな政治的決断をした時に何が起きるかを振り返る好機に思える」とのコメントを発表した。
同ホテルはヨルダン川西岸の、イスラエル人もパレスチナ人も立ち入り可能な地区にあり、双方が会って話し合いのできる安全な場の提供を目指す。
ホテルの目の前にあるエルサレムとベツレヘムの分断壁は、世界最大級のカンバスと化していて、政治的風刺を込めた数々の壁画で埋め尽くされている。バンクシーは10年ほど前、この壁や周辺に9枚の作品を描いていた。
自分も壁にメッセージを残したいという宿泊客のために、ホテルには画材店も併設されている。
「壁は今、脚光を浴びているが、私はトランプ氏がこれを流行させるずっと前から入れ込んでいた」。バンクシーはそうコメントしている。