ホテルに泊まってIQ向上? 脳を刺激する新機軸あれこれ
(CNN) ホテルもちろん、ホテルには寝心地の良いベッドと温かいシャワーがあれば、それで十分だろう。ただ、場合によっては単なる就寝の場所以上のものにもなり得る。ホテルはこれまでにない形で進化しており、宿泊客により強い印象を残す刺激的な体験を取りそろえている。
たとえば、英ロンドンのコリンシアホテルは旅行客が頭を明快にするのを助けるため、専属の脳科学者を用意している。
同ホテル付きの脳科学者、タラ・スワート氏はCNNの取材に、「長距離便が脳に与える影響は極めて破壊的なものになりかねないと聞くと、旅行客は大抵驚く」と指摘。「コリンシアの宿泊客は注目度が高く、厳しい仕事に就いている場合が普通だ。仕事に当たっては脳をピークの状態に持って行く必要がある」と述べる。
同ホテルの脳を鍛えるコースには、専用のスパ施術や食事、ノンアルコールカクテルなどが付いている。いずれも栄養や水分補給、睡眠、精神集中といった重要分野に対応することで脳の力を向上させるのが狙いだ。
スワート氏は同ホテルのシェフと話し合い、脳機能を向上させると科学的に証明されている食事を選んだ。例えば、ナッツなどの入った料理にはマグネシウムが豊富に含まれている。これはストレスホルモンとして知られるコルチゾールの血中濃度を下げる効果があるという。
スワート氏はまたホテルで講演も行っている。扱う内容はテクノロジーが脳に与える影響など、あらゆる範囲に及ぶ。
「ホテルは精神の回復力の差を観察するうえで非常に興味深い場所。回復力を向上させる方法についての示唆を与えてくれる」「ユニークな小宇宙であり、時差ぼけや会議、睡眠不足に至るまで、種類・量が異なるさまざまな精神的重圧にさらされた人々が集まっている」(スワート氏)