「何もすることがありません」 ネブラスカ州、自虐広告で観光客誘致

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「何もすることがない」との文字とそうでもなさそうな写真とを組み合わせたPR広告/Courtesy Nebraska Tourism Commission

「何もすることがない」との文字とそうでもなさそうな写真とを組み合わせたPR広告/Courtesy Nebraska Tourism Commission

(CNN) 観光地よりもトウモロコシの産地として知られる米中部のネブラスカ州。「オズの魔法使い」の舞台になった隣のカンザス州のような映画のロケ地もなければ、オクラホマ州のようにブロードウェイのミュージカルになったこともない。誰でも知っている観光地も存在しない。

そんなネブラスカ州が10月から新しい観光キャンペーンを開始した。キャッチフレーズは、「Honestly, it’s not for everyone(正直言って、万人向けではありません)」。

州観光局のジョン・リックス氏はこのキャンペーンの狙いについて、「米国で最も観光客が少ない州なので、一般的なマイナスイメージを、あえて違った正直なアプローチに置き換えて、州外の人に伝えることにした」と説明する。

キャンペーン開始を前に、観光局は同州と近隣の州の住民を対象に、ネブラスカ州観光に関するアンケート調査を実施した。しかしあまり芳しい結果は出ず、「ここには何もすることがない」という回答もあった。

そこで州はユーモアを込めて、そうしたコメントをそのままキャッチフレーズに採用。「ここには何もすることがありません」「平坦で退屈な地形で有名です」といったコピーに、美しい滝や岩石層など、見るからに平坦ではない大自然の光景を重ねたポスターを制作した。

新しいキャンペーンはたちまち評判になった。このおかげでネブラスカ州は全米最下位を脱出して49位になれるかもしれないし、なれないかもしれない。

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