欧州クルーズの寄港予定が相次ぎ中止 不満爆発の乗客、船内で抗議集会
(CNN) 欧州を周遊する大型クルーズ船で、悪天候のために予定地への寄港が相次いで中止され、不満を爆発させた乗客が払い戻しを求めて一斉に抗議の声を上げる騒ぎが起きた。
騒ぎはクルーズ船「ノルウェージャン・スピリット」(定員約2000人)の船内で7日に発生。アトリウムに集まった大勢の乗客が、「リファンド(払い戻し)! リファンド!」と繰り返し叫び声を上げた。
米国人乗客のマット・ロジャースさんが撮影した動画には、「割引でなく全額返金を求める。もうこんなクルーズはたくさんだ」と語気を強める男性も映っている。
ロジャースさんは、乗客たちの行動を容認するわけではないとしながらも、スタッフの対応にも問題があったと指摘、「騒ぎが大きくなると総支配人がアトリウムから出て行ってしまったので、事態が一層エスカレートした」と話している。
同船は英イングランドのサザンプトンを出港し、オランダのアムステルダムやアイスランドのレイキャビクおよびアクレイリに寄港する予定だったが、いずれも悪天候のため相次いで中止になった。
英ベルファストやアイルランドのダブリンには予定通りに寄港しており、アイスランドへの寄港中止が決まった時点で、ノルウェーの2港に寄港する予定が追加されたという
しかし7日にスコットランドのグリーノックに入港した際は、まず別の船が修理中だったことから到着が遅れ、続いて強風のために寄港できないと告げられたことから、乗客の怒りが爆発した。
別の乗客によると、抗議集会はこの日午後10時ごろまで続いた。この乗客は、詰まって使えなくなったトイレの写真なども投稿している。
クルーズ運航会社は声明を発表して遺憾を表明し、次回以降のクルーズには25%割引で乗船できるようにすると説明している。