香港の駐車スペース、1億円で売却 従来の記録更新
香港(CNN) 不動産価格の高騰が続く香港で24日、約12.5平方メートルの駐車スペースが96万9000米ドル(約1億500万円)で売却される出来事があった。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストが伝えた。
この駐車スペースは中環地区の79階建てオフィスビル「中環中心(ザ・センター)」の前に位置する。中環は香港のビジネス街で、DBS銀行や法律事務所「ロバートソンズ・ソリシターズ」といった企業がオフィスを構えている。
売主はビジネスマンのジョニー・チュンさん。もともとは中環中心で利用可能な400の駐車スペースのうち4カ所を所有しており、他の3カ所についても既に数十万ドル規模で売却した。
香港島は世界で最も人口密度の高い島のひとつで、長年にわたり不動産価格の高騰が続いている。2018年には九竜地区にある高級マンション前の駐車スペースが76万米ドルで売れ、これまでの香港最高記録になっていた。
香港で高額なのは駐車スペースだけではない。
コンサルティング会社マーサーによるランキングでは、香港は昨年から2年連続で最も生活費の高い都市に選ばれた。
不動産会社CBREによれば、香港の平均住宅価格は123万5000ドルと、シンガポールや英ロンドン、米ニューヨークを抑えて世界一不動産価格が高い街となっている。
ただ、香港では反政府デモが5カ月目に入っており、金融センターとしての評価には疑問符も付き始めている。