北朝鮮への個人旅行、韓国が許可検討か 国民の安全確保なら
(CNN) 韓国統一省は16日までに、国民の安全が確保されることを条件に、北朝鮮への個人旅行を認める可能性があると示唆した。
統一省の金銀漢(キムウンハン)副報道官は、個人旅行は制裁対象にならないと指摘。「国民の身の安全さえ確保されれば、北朝鮮への個人旅行を認める方向で積極的に検討可能だ」と述べた。
そのうえで、個人ビザ(査証)を持つ韓国人の北朝鮮旅行を許可することも検討中だと明かしたものの、依然として精査すべき問題があるとして、詳細について公表するのは時期尚早との見方を示した。
韓国と北朝鮮は第2次世界大戦後、北緯38度線を境に分断され、1950年から53年にかけて紛争に陥った。
2018年には南北首脳が朝鮮半島の完全な非核化への決意を表明し、朝鮮戦争の正式な終結を誓ったものの、北朝鮮の相次ぐミサイル実験や反米路線を受け、このところ緊張が激化している。
現在、韓国人が北朝鮮を訪問する手段は二つしかない。
一つ目としては、非武装地帯(DMZ)をまたぐ観光や国境に近い金剛山での離散家族再会事業などに参加し、南北を直接行き来する選択肢が挙げられる。この場合、北朝鮮の正式な書簡と韓国の承認の両方が必要となる。
もう一つの選択肢は、中国を始めとする第3国を経由するルート。民間レベルの交流を希望する韓国人の場合、北朝鮮からの正式な招待状とビザ、韓国政府の承認が必要となる。