元客室乗務員、下着姿で労働条件に抗議 経営破綻の伊アリタリア航空
(CNN) イタリアの首都ローマで今週、経営破たんしたイタリアの航空大手アリタリアの元客室乗務員が、失業や賃金カットに抗議して下着姿になるパフォーマンスを見せた。後継会社の国営イタリア・トラスポルト・アエレオ(ITA)は先週に就航している。
元客室乗務員の女性約50人はアリタリアの制服を身にまとい、ローマの中心地カンピドリオに登場。制服を脱いで下着姿になり、「私たちはアリタリア」と連呼した。
抗議の矛先は失業だけでなく、ITAに雇われた人たちの契約内容にも向けられた。
労働組合によると、新会社に残った人は賃金をカットされているという。
ITAの客室乗務員の1人はCNNに対し、賃金カット以外にも先任権を失い、勤務の場所や時期を事前に余裕をもって知らされることもなくなったと語った。
カラーリングが一新されたITAの機体/Handout/ITA Airways
ストライキの動きもあるが、ITAのアルフレド・アルタビラ社長は先日、これを「国の恥」と形容。職員は現在の労働条件に同意しており、署名済みの契約に不満を言うのは運転手がバックミラーを見るようなものだと述べた。
アリタリアの職員1万500人のうち、ITAに雇われているのは2800人のみ。
ロイター通信によると、ITAはアリタリアの保有機材110機のうち52機を引き継いだ。一方で、エアバスの新機材や洗練された機体塗装、客室乗務員の制服からラウンジの備品に至るイタリア製製品の導入計画も発表している。