クルーズ船運航に再び混乱、寄港や下船拒否相次ぐ オミクロン株感染拡大に懸念
南米コロンビアの当局は22日、同国カルタヘナに入港したクルーズ船「セブンシーズ・マリナー」の乗客乗員の下船を認めなかった。乗員6人と乗客1人の陽性が報告されたことを受けた措置。同船は18日、マイアミから米カリフォルニア州サンフランシスコに向け18日間のクルーズに出発していた。
ロイヤル・カリビアンのクルーズ船は、「シンフォニー・オブ・ザ・シーズ」でも乗船者少なくとも48人が陽性と判定されたことを、同船が18日にマイアミに帰港した後に運航会社が明らかにした。乗客乗員6000人以上が乗った同船は、少なくとも3島に寄港していた。日程の混乱は報告されていない。
カリブ海やメキシコ湾などでは今も数十隻のクルーズ船が航行中で、予定の変更を強いられたのはごく一部にすぎない。
船内で陽性者が出るのは今月に限った現象ではなく、米国を出発するクルーズがこの夏に再開されて以来、別の船でも起きていた。
例えば8月にはカーニバル社のクルーズ船で、中米ベリーズ寄港を前に乗船者27人が陽性と判定された。それでも陽性者は船内で隔離され、残る乗客らは陰性証明書の提示を条件として、ベリーズでの下船を認められた。
ただ、オミクロン株の感染が拡大する中で、カーニバルの広報は24日、「たとえ少ない症例数であっても、我々の厳格な手順にのっとって管理していたとしても、当局の見方が変わる寄港地もあるかもしれない」と説明している。