香港、観光客の受け入れ再開 「遅すぎた」と嘆く住民も
(CNN) ナイトマーケットで有名な香港・九龍の通菜街は、かつて大勢の人でにぎわう香港随一の観光名所だった。「今は観光客は誰もいない」。露店でイヤリングやネックレスなどを売るチャンさんはつぶやいた。
この3年間は厳しかった。コロナ禍の前は午後10時まで店を開けていたが、今は午後7時で閉店する。
コロナ対策の強制隔離措置は、観光客頼みだった商店に大打撃を与えた。その措置が終わり、すぐにも状況が変わることにチャンさんは期待をつなぐ。
香港は段階的な渡航者の受け入れを開始した。まずホテルでの3日間の強制隔離措置を解除し、続いて11月の世界金融サミットを発表した。そうした動きを通じて国際的な金融・観光の中心地としての香港の地位を取り戻したい考えだ。しかし、既に手遅れだと嘆く地元住民もいる。
2年以上に及んだ厳格な対策に耐えてきた住民は、強制隔離措置の解除を歓迎している。
最も厳格だった時は、香港への渡航者は自費でホテルに21日間滞在する必要があった。入境が認められたのは香港の住民のみ。新型コロナウイルスの感染者が多い国や地域からの渡航者は、政府が運営する施設に入所させられた。
結果として、香港を訪れる観光客も、香港からの観光客も、記録的な少なさになった。