悪天候で18時間遅れのフライト、客室を独り占め アメリカン航空
(CNN) 米各地で悪天候のため航空機の欠航や遅延が相次いだ先週末、オクラホマ州の空港を18時間も遅れて出発したアメリカン航空便が、たった1人の乗客を乗せてノースカロライナ州までのルートを飛んだ。
客室を独り占めしたのは、ノースカロライナ州グリーンズボロに住む不動産業者のフィル・ストリンガーさん。
25日午前6時20分の便を予約したはずだったが、出発が大幅に遅れた。ストリンガーさんによると、遅延は少なくとも7回発表され、搭乗する予定だった客は予約を変更したり、キャンセルしたりして去って行った。
ようやく出発したのは、日付が変わった26日の午前0時12分。残った乗客はストリンガーさんだけだった。
ストリンガーさんはTikTok(ティックトック)に投稿した動画の中で、笑いながら「搭乗したのは私1人なのに、乗務員は全員そろっている」と報告。たった1人のためにホテルから駆り出されたスタッフに同情を寄せた。
手荷物を預かった係員が1人分だけだと確認し、搭乗ゲートの案内係が笑いをこらえながら空席の客を呼び出し、乗務員が朗らかに機内安全の実演をする場面も映っている。
ノースカロライナの空港に着いたのは午前3時35分。ストリンガーさんは同7時ごろに帰宅し、シャワーを浴びてから眠る暇もなく出勤した。
CNN提携局とのインタビューで語ったところによると、乗務員には気の毒で申し訳ない気持ちだったが、機内では冗談も飛び交うなど楽しく過ごし、翌日も連絡を取るほど親しくなったという。