「ベルーガ」活用の独自の航空貨物会社を創設、エアバス

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そのサイズと特異な機体デザインで航空ファンに人気の大型貨物機「ベルーガ」/Max Leitmeier-Schwarzbild/Airbus via CNN Newsource

そのサイズと特異な機体デザインで航空ファンに人気の大型貨物機「ベルーガ」/Max Leitmeier-Schwarzbild/Airbus via CNN Newsource

(CNN) 欧州の航空機製造大手「エアバス・インダストリー」は、シロイルカの姿に似せた特異な機体デザインで航空ファンに人気の大型貨物機「ベルーガ」を活用した独立的な貨物輸送会社「エアバス・ベルーガ・トランスポート」を創設する、とこのほど発表した。

特大サイズの部品輸送の需要取り込みを狙っている。新社の責任者は、この種の部品の輸送は航空機の貨物格納庫の広さに合わせるため部分的に解体する必要があったが、ベルーガならその手間は省けると説明した。

ベルーガはエアバス製機材の大型部品を運ぶために特別に設計された。運用は20年近くとなっており、航空機部品を積んでフランス、ドイツ、英国、スペインやトルコに点在するエアバスの製造工場と仏トゥールーズや独ハンブルクにある最終組み立て工場の間をシャトル輸送してきた。

エアバス製のA300―600型機を下敷きにしたベルーガの機種型式は「ベルーガST」。初飛行は1994年で、翌年に運航を開始。その後の数年間で4機がさらに製造された。最後の機材引き渡しは2000年後期だった。

新社の責任者によると、A300―600型機の機首部分を全面的に改造し、貨物の収納空間を広げ、より大きなドアなども導入したという。

エアバスはベルーガを登場させる前、競合相手の米ボーイングが1950年台に開発した旅客機を改造した貨物機「スーパーグッピー」の利用に頼っていた。同機は米航空宇宙局(NASA)が宇宙船の部品などの輸送に使っていたものだった。

エアバスは現在、ベルーガSTの性能を向上させた「XL型機」の開発を進めている。より長く、より大きくなる機種で、同社製では最長距離用のA350型機の主翼部分の二つを同時に搭載できる能力を持つという。

XL型機は最新性能でははるかに優れているエアバスの330型機を土台にしている。新社の責任者によると、2018年以降、計6機が生産され、最新の1機が間もなくエアバス・ベルーガ・トランスポートへ届けられるとした。同社では最終的にXL型機がST型機に入れ替わる予定となっている。

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