アポロ11号のアームストロング船長、82歳で死去 人類初の月面着陸
(CNN) 1969年に人類史上初の月面着陸を果たした米宇宙船「アポロ11号」のニール・アームストロング船長が死去した。82歳だった。
アームストロング氏は今月、心臓手術を受けていた。遺族が25日、術後の合併症により死去したと発表した。
米航空宇宙局(NASA)のボールデン長官は「歴史書がある限り、アームストロング氏の名はそこに掲載されるだろう」と、同氏の業績をたたえた。オバマ米大統領は知らせを受け、「ニールは米国最大の英雄の1人だった」と述べた。
アームストロング氏は1930年、オハイオ州で生まれた。少年時代から空を飛ぶことへの関心が強く、16歳でパイロット免許を取得。大学で航空工学を学んだ後、海軍の戦闘機パイロットとして朝鮮戦争に参加した。
66年に「ジェミニ8号」の船長として初めて宇宙へ。機体が制御不能となるトラブルにも冷静に対処し、無事帰還した。
69年7月20日の月面着陸では世界が見守る中、「これは小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ」との言葉を残した。
帰還後はNASA勤務を経て、大学で工学を教えた。謙虚な人柄で知られる同氏はスポットライトを避け、妻や子どもたちと静かな生活を送っていた。