少年虐待の米大学アメフト元コーチに最低30年の禁錮刑
ペンシルベニア州ベルフォント(CNN) 米大学フットボールの強豪として知られる名門、ペンシルベニア州立大学のチームの元コーチが、少年らへの性的虐待で有罪評決を受けた裁判で、同州ベルフォントの裁判所は9日、元コーチに対して仮釈放なし30年、最大で60年の禁錮刑を言い渡した。
元コーチのジェリー・サンダスキー被告(68)は15年間にわたり、同大キャンパスなどで、自身が設立した青少年向けの慈善団体「セカンド・マイル」の少年ら10人への性的虐待を繰り返していたとして、今年6月に有罪の評決を受けた。最大400年の禁固刑を言い渡される可能性があった。
判事はサンダスキー被告が「少年たちの体だけでなく、精神にもダメージを与えた」と断じた。同被告は裁判費用の負担も命じられた。金額は明らかになっていない。
被告は法廷で「そのようなひどい行為はしていない」と何度も述べ、無罪を主張した。弁護側は「もっと準備時間があれば無罪になったはず」と主張し、上訴の構えを示している。
法廷では被害者やその母親らが証言に立ち、「深い傷が残った」「息子は2度も自殺を図った」と訴えた。判事は被害者らに「被害を受けたことで恥じる必要はない。記憶にとどまるのは皆さんの勇気だ」「傷が癒える日は来る」と語りかけた。
同大学では著名な監督や大学学長が解任される事態となり、裁判には全米から注目が集まっていた。