マニング上等兵、ウィキリークスへの情報漏えい認める
メリーランド州フォートミード(CNN) 内部告発サイト「ウィキリークス」に米国の機密情報を流したことで22の罪に問われているブラッドリー・マニング上等兵の公判が28日に開かれ、同上等兵は10件について有罪を認めた。ただし、最も重い罪である「利敵行為」などについては無実を主張した。
マニング上等兵は動機について、イラクやアフガニスタンでの米軍の重大な行為を記録した文書が、それぞれの国での戦闘の「根本的な現実」を示していると思ったからだと述べた。「現地での状況に絶望」したことが、データのコピーを取ることにつながったという。
当初はワシントンポストやニューヨークタイムズへ持ち込もうと考えたが相手にされなかったため、ウィキリークスにデータを送ることを決意したという。「世間の人々がこのデータに気づけば、戦争についての公の議論が始まるだろうと思った」と上等兵は言う。
データを送ったのは2010年初め。その後、米国務省の外交公電にアクセスできる権限を使い、アイスランドの財政危機に関する情報をウィキリークスに送った。
また、イラクでロイター通信の記者が米軍のヘリ攻撃で死亡した事件では、ヘリから撮影されたビデオのコピーをウィキリークスに渡した。どちらも義憤に駆られての行為だったと述べた。
その後も、マニング上等兵は外交公電のコピーをウィキリークスに送った。マニング上等兵は法廷で、「これらの公電が公になっても、米国の国益を害することはないと考えていた。ばつが悪い思いをさせる可能性はあったかも知れないが」と述べた。