頭部銃撃の元議員の夫が銃購入 身元確認の甘さ指摘 米
(CNN) 米アリゾナ州で起きた銃撃事件で重傷を負って引退したガブリエル・ギフォーズ米元下院議員の夫が、殺傷力の高いライフル銃を購入した。銃規制強化を訴える一環として、身元チェックの甘さを実証する目的だったと話している。
ギフォーズ元議員の夫で元宇宙飛行士のマーク・ケリー氏は、フェイスブックの自身のページでこのほど、地元アリゾナ州トゥーソンの店でAR15ライフル銃を買ったことを明らかにした。銃はまだ手にしておらず、いずれ警察に寄付する意向だという。
ケリー氏は、上院の委員会で身元チェック強化を盛り込んだ法案の採決が間もなく行われると指摘した上で、「数日前、地元の店で45口径銃を買って身元チェックを受けた。店を出ようとして中古のAR15に目を留め、それも買った。殺傷力の高い武器を買う場合でも、身元チェックにはほんの数分しかかからなかった」と説明している。
同氏はCNNの番組でも、「私にとって、あのような武器を買うのがどれくらい簡単なのか、あるいは難しいのかについて、直接的な知識を持つことが大切」だったと訴えた。
AR15は米国で相次いだ銃乱射事件に使用され、今回の銃規制強化の焦点になっている。上院司法委員会は今週、身元チェック強化法案のほか、AR15など軍用銃器の禁止を定めた法案について審議する。
ケリー氏は「このような銃が、展示会やインターネットで身元チェックなしに売買されていると思うと恐ろしい」「展示会や個人売買の抜け穴はふさがなければならない」と力を込める。
同氏は先週、ギフォーズ氏銃撃の舞台ともなったトゥーソンで銃規制を求める集会に夫婦で参加し、身元チェックの必要性を訴えていた。