平和な日常を揺るがしたテロ、ボストン市民の心に残る傷跡
自宅の周辺で銃声が鳴り響く中、妻と共にバスタブの中に隠れていたという男性は、翌日になっても震えが止まらなかったといい、「このような事態の後で元通りに戻ることはできない」とショックがさめやらない様子。
近所では弾丸が壁を突き抜けて子ども部屋に入った住宅もあるといい、「このアメリカの自分たちの家で、弾丸や爆発のために死ぬかもしれないという現実を突きつけられた。予想もしたことのない事態だった」と男性は言う。
20日のボストンはにぎわいを取り戻し、営業を再開したバーやコーヒーショップで誰もが事件について話し合った。普段の喧騒から一転、交通がほとんど途絶えたボストンの街を目の当たりにした住民は、「いまだにショック状態にある」と話した。
街の各所にはこの日も検問所が残り、爆破事件が起きたマラソンのゴール付近は追悼の花束に囲まれている。
一方、大リーグのボストン・レッドソックス本拠地フェンウェイ・パークでは、普段の生活を取り戻そうと、試合の8回で3万5000人以上のファンが恒例に従ってニール・ダイヤモンドの「スウィート・キャロライン」を合唱。72歳になるダイヤモンド本人もサプライズ出演し、「全米から愛を届けたい」と語りかけて大歓声を誘った。