平和な日常を揺るがしたテロ、ボストン市民の心に残る傷跡
(CNN) ボストン・マラソン爆破事件の容疑者捜索を受けて人通りが途絶え、一時ゴーストタウンの様相となった大都市ボストン。容疑者逮捕を受けて街は再び活気を取り戻したが、平和だと思っていた日常を揺るがす事件は、住民の心に深い傷跡を残した。
19日に行われた容疑者の捜索はボストン市内から周辺地域に及び、同様の事件がまた起きるのではないかとの不安は全米で強まった。
容疑者が潜伏していたウォータータウン地区に住む女性(39)は、「このような状況下に置かれている他国の人たちの気持ちが少し分かるようになった」「私たちは大きな不安に取りつかれた」と振り返る。
米国のほとんどの都市が経験したことのない現象を目の当たりにして、自分たちの日常生活がいかにもろいものかを思い知らされたという住民も多い。
ウォータータウンに住む別の男性は、商店が店を閉めて通りが封鎖される中で、いつまでこの状況が続くのかと不安を募らせたと話し、「自分たちは一体どれくらい安全なんだろうかと考えさせられた」と打ち明けた。
19日夜の犯人確保を受けて封鎖が解除された後も不安を捨て切れないという女性は、「まだ早すぎるのではないかという思いがずっと頭から離れなかった」と話す。