米、「格安テロ」を警戒 ケニア・モール襲撃は約50万円
他の主要なテロ事件の実行費用を見た場合、アルカイダが米同時多発テロに要した資金は40万~50万ドルとされる。02年にインドネシアの国際リゾート地バリ島で発生した連続爆弾テロは推定で約5万ドル。
スペインの首都マドリードで04年、通勤列車を狙った爆弾テロの資金は1万~1万5000ドル。1年後にロンドンの地下鉄などを標的にしたテロの実行犯は約2000ドル使ったとされる。
ナイロビのテロ事件を調べた米連邦捜査局(FBI)の元捜査員は、多額の資金をかけないテロ攻撃は事前阻止が最も難しいと指摘。ナイロビの事件のような手口は極めて簡単で、費用も格段に安いと述べた。
テロ組織の資金源を遮断させる金融の対抗措置は近年築かれたが、攻撃に使われる可能性があるより少額の資金の探知は一層難しくなっている現状も認めた。シャバブの場合、勢力の衰退を受けソマリアの支配地域でかつて実施していた「税金」徴収が出来なくなっており、海外に居住するソマリア人支持者からの献金が主要な資金源とみている。