米南部にまた寒波 死者9人、交通網の混乱や停電続出
(CNN) 米ジョージア州など南東部の各地が12日、再び異例の寒波に見舞われ、交通網の混乱や停電などの被害が広がっている。道路の凍結で交通事故も相次ぎ、少なくとも9人が死亡した。
ジョージア州アトランタでは約2センチの氷の堆積(たいせき)や、ノースカロライナ州シャーロットでは約25センチの積雪やみぞれが予想され、当局はできるだけ外出を控えるよう呼びかけていた。
アトランタなどでは1月下旬にも、慣れない積雪のため児童や生徒が下校できなくなったり、通勤途中の車の中で長時間缶詰めになったりする人が続出するなど大混乱が起きたばかり。ジョージア州知事は今回、こうした事態の再発を避けるため、学校は休校とし、役所なども閉庁した。
各地で氷の重みで木の枝が折れて送電線が寸断され、停電が発生。南東部の3州を中心に12日午前の時点で48万世帯が停電に見舞われており、被害はさらに広がる見通し。
ジョージア州では州兵の貯蔵庫35カ所を開放して避難所を開設し、ルイジアナ州とノースカロライナ州では赤十字の避難所に百人以上が避難しているという。
長距離列車のアムトラックは一部の路線が運休し、アトランタのハーツフィールドジャクソン国際空港では離発着予定だった1600便あまりが欠航となった。全米では3300便が欠航している。
寒波の影響でジョージア州やノースカロライナ州で死者が出ているほか、テキサス州では救急車が道路の凍結でスリップして溝にはまり、横転して炎上。搬送中の患者や救急隊員など3人が死亡した。
南東部に雪を降らせた低気圧は東部沿岸を北上し、首都ワシントンやニューヨークも13日から14日にかけて大雪に見舞われる見通し。