米連邦高裁、バージニア州の同性婚禁止に違憲の判断
(CNN) 米バージニア州リッチモンドの連邦高裁は28日、同性同士の結婚を事実上禁止している同州憲法を違憲とする判断を下した。
判事は「同性婚に対して不愉快な感情を抱く人がいることは認識しているが、惰性や不安は同性愛カップルの権利を否定する合法的根拠になり得ない」「結婚相手を選ぶ自由を認めないことは差別に当たる」として、2対1で同性婚容認の判決を出した。
裁判の被告は州当局だが、マコーリフ知事と州司法長官は州憲法擁護の立場を取ることを拒否した。知事は判決を受け、「喜びにたえない」との声明を出した。
同高裁の管内で同性婚が合法化されているのはメリーランド州のみ。今回の判決の影響は、同性婚を認めていないウェストバージニア、ノースカロライナ、サウスカロライナの各州法にも及ぶ可能性がある。
米国では現在、19の州と首都ワシントンが同性婚を認めている。連邦最高裁が昨年、税制上の優遇措置を異性の夫婦に限定した連邦法を違憲とする判断を示してから、連邦、州の両レベルで同性婚容認の司法判断が続いている。
ユタ、オクラホマ両州の同性婚禁止法についても最近、連邦高裁が同様の判断を下した。他州でも、住民投票で可決された同性婚禁止条項が裁判で違憲とされる例が相次いでいる。
ミシガン、オハイオ、ケンタッキー、テネシー各州の同性婚禁止法も来月、連邦高裁での審理が予定されている。
連邦最高裁は今秋以降、こうした州法の違憲性について審理するかどうかを最終的に判断する見通しだ。