デモ隊規制の警官のパソコンに不正侵入、米の黒人射殺事件
(CNN) 米ミズーリ州セントルイス近郊のファーガソンでアフリカ系(黒人)少年が白人警官に射殺され、抗議デモや暴動などが起きている問題で、米治安当局は22日、デモ隊の規制に当たった警官の私有コンピューターなどへの不正侵入事件が複数発生し、米連邦捜査局(FBI)が捜査を開始したことを明らかにした。
米治安機関の複数の当局者はCNNに、ネットワークへの不正侵入を繰り返す国際的な集団「アノニマス」の仕業と見ている、と述べた。
今回の不正侵入で、漏えいした個人情報の量などは不明。ファーガソンの路上では最近、警官が制服に名札を付けなくなったがコンピューターへの不正侵入が原因としている。
ファーガソンでは今月9日の射殺事件以降、デモや警官隊との衝突などが多発し不穏な情勢に包まれていたが、21日夜から22日朝にかけては平穏な状態が続いた。火炎瓶攻撃、発砲、放火や催涙弾発射なども報告されていない。
ミズーリ州のニクソン知事はファーガソンの地元警察の司令センターの警護に当たっていた州兵に撤退も命じた。同センターでは、事件に対する地元住民らの反発が高まる中で襲撃への懸念も出ていた。
一方、セントルイス郡の巡回裁判所当局は、射殺事件を審理する大陪審12人の人種別の構成などを発表し、黒人3人が含まれると報告した。男性1人に女性2人。残りの9人は白人で、男性6人に女性が3人となった。