米超高層ビルでゴンドラが宙吊りに 窓の清掃作業中
ニューヨーク(CNN) ニューヨークにある全米一の超高層ビル「ワン・ワールド・トレード・センター(OWC)」で12日、窓の清掃作業用ゴンドラが68階の高さで傾き、作業員2人がレスキュー隊に救出された。
OWCは2001年同時多発テロの現場となった世界トレードセンタービルの跡地に建てられ、今月3日にオープンしたばかり。104階建てで高さは541メートルある。
乗っていた作業員2人はゴンドラに命綱でつながれていたため転落はまぬかれた。救助隊が窓ガラス(厚さ約5センチメートル)をダイヤモンドカッターで切断して穴を開け、2人を救助した。警察によれば、2人は軽い低体温症で病院に搬送されたという。
ゴンドラを吊っていたケーブルのうち1本がゆるんだため、ゴンドラがほぼ垂直に傾いてしまったという。原因は調査中だ。
近くのホテルの24階から現場の様子を見ていた男性は「ゴンドラの上に2人の頭が覗いていた。2人はずっと下を見ていた」と語る。
ニューヨークの消防や警察は、高層ビルのゴンドラからの救助訓練を10日前に共同で行ったばかり。態勢は整っていたが、それでも救助は容易ではなかったとニューヨーク消防局のダニエル・ニグロ総監は語る。「窓ガラスが3層構造で、68階の高さだった。これはかなりの難物だ」と述べた。
ゴンドラを設計、製造、設置したトラクテル社はコメントを出していない。同社が設計したゴンドラが傾く事故は昨年6月にもニューヨークの高層ビルで発生している。