米大使館爆破事件の被告、NYの病院で病死
(CNN) 1998年にタンザニアとケニアで起きた米大使館爆破事件の主犯格として米連邦裁判所に起訴されていたリビア出身の国際テロ組織アルカイダ幹部、アブ・アナス・リビ被告(50)が2日夜、ニューヨーク市内の病院で死亡した。
同被告の息子が3日、リビアの首都トリポリからの電話でCNNに語ったところによると、米国内の担当弁護士から家族に連絡が入ったという。
米司法省が3日、裁判所に提出した文書によれば、持病が突然悪化した。12月31日に拘置施設から病院へ運ばれたが、治療のかいなく死亡したという。病院では弁護士とイスラム教聖職者が立ち会ったとされる。
リビ被告は殺人の共謀などの罪で01年に起訴され、13年10月にトリポリの自宅前で米軍特殊部隊に拘束された。米海軍艦上で数日間にわたって尋問を受けた後、ニューヨークへ送られた。連邦裁判所での罪状認否では無罪を主張していた。
リビ被告の妻は、同被告が拘束時にはすでにアルカイダから脱退し、一般市民として生活していたと語った。息子はCNNに、C型肝炎を患っていた被告が拘束後に肝がんを発症し、病院ではこん睡状態に陥っていたと主張。被告の死を巡り、米政府の責任を追及する構えを示している。