ボストンマラソンテロ 被告が罪状認める、動機は争う構え
ボストン(CNN) 2013年4月に起きた米ボストンマラソンの爆弾事件で起訴されたジョハル・ツァルナエフ被告の公判が4日、ボストンで始まった。弁護側は冒頭、事実関係については起訴内容を全面的に認めた。一方で、動機については争う姿勢を示した。
弁護側によると、ツァルナエフ被告は2013年4月15日、マラソンのゴール付近に手製爆弾を仕掛けたほか、警察官が殺害された現場にいて、警官との銃撃戦に加わった。
動機については、ツァルナエフ被告は兄のタメルラン・ツァルナエフ容疑者(当時26、警官との銃撃戦で死亡)の影響を受けていたと主張。弟を引き入れ、恐ろしい犯罪を犯させたのは兄だったと訴えた。
一方、検察側の冒頭陳述では、ツァルナエフ兄弟ができるだけ多くの人を殺害しようとしたと主張し、ゴール付近で死亡した3人の様子を詳細に描写した。
さらに、ツァルナエフ被告は自分が正しいことをしていると信じていたと強調。潜伏中に書き残したメモには米政府はイスラムの敵だと記し、所持していた国際テロ組織アルカイダの雑誌には、今回の事件で使われたのと同じ型の爆弾製造法が書かれていたと指摘した。
この事件では2発の爆弾が相次いで爆発し、260人以上が重軽傷を負ったほか、3日後にマサチューセッツ工科大学の警官が殺害された。ツァルナエフ被告は30以上の罪で起訴されている。