米シークレットサービス、ホワイトハウス前の衝突事故映像を消去か
ワシントン(CNN) 米大統領警護隊(シークレットサービス)の幹部2人が車でホワイトハウスのバリケードに突っ込んだ事故を巡り、シークレットサービスのクランシー長官が下院監視委員会の非公開会合で、現場を映した防犯カメラの映像は消去されてしまったかもしれないと証言した。同委員会のチャフェツ委員長(共和党)が17日にCNNに明らかにした。
チャフェツ委員長によると、クランシー長官は議員らに2本のビデオを見せたが、うち1本には事故の様子がほとんど映っていなかったという。
別の角度からとらえた映像がないかどうか尋ねたところ、映像は記録してから72時間で消去するという規定があるため、恐らく残っていないだろうと説明したという。
シークレットサービスの広報も、ホワイトハウスの防犯カメラ映像の保存時間は原則として72時間と確認した。
同委員会はクランシー長官に対し、全映像と物的証拠の提出を求める意向。事故を起こした2人が酒を飲んで運転していたとの情報についても調査に乗り出している。
2人は事故の当日、パーティーに出席した後に車を運転し、ホワイトハウスのバリケードに突っ込んだ。当時ホワイトハウスは爆弾騒ぎで対応に追われていて、クランシー長官が見せた映像のうち1本には、爆弾かもしれない物体をひきそうになるほどの至近距離まで2人の車が接近していた様子が映っていた。チャフェツ委員長は、職員の車が現場にこれほど接近するのは「正当化できない」と話している。