ビンラディン殺害作戦で「暴露」記事 米政府は全面否定
ワシントン(CNN) 国際テロ組織アルカイダの指導者オサマ・ビンラディン容疑者が殺害された当時の状況をめぐり、米国の著名ジャーナリストが「米政権の発表はうそだった」とする記事を出した。ホワイトハウスは内容を全面的に否定している。
ビンラディン容疑者は2011年、潜伏先のパキスタン北部アボタバードで死亡した。米軍はパキスタン政府に知らせず、単独で急襲作戦を実行したと発表していた。
これに対し、ジャーナリストのシーモア・ハーシュ氏はこのほど英誌「ロンドン・レビュー・オブ・ブックス」に掲載された記事の中で、実際はパキスタン情報当局との共同作戦だったと主張した。
米軍は当時、手紙などの配達人を追跡してビンラディン容疑者が潜伏する邸宅を突き止め、海軍特殊部隊が銃撃戦の末に同容疑者を殺害したと発表した。
しかしハーシュ氏が匿名の情報筋の話として伝えたところによると、ビンラディン容疑者はもともとこの邸宅でパキスタン情報当局に軟禁されていた。情報当局の元高官が米国に情報を提供し、2500万ドル(約30億円)の報酬を受け取ったという。
ハーシュ氏の主な情報源は「ビンラディン容疑者の居場所が判明した事情に詳しい米情報当局の元高官」とされる。