最大の軍事的脅威はロシア 次期米軍トップ
ワシントン(CNN) 米軍制服組トップである米統合参謀本部議長に指名されたジョゼフ・ダンフォード海兵隊司令官(大将)が、ロシアは米国の安全保障にとって最大の脅威だとの見方を示した。
指名承認に向けて開かれた米上院軍事委員会の公聴会で証言したもの。
理由としてダンフォード司令官は、ロシアは核兵器を大量に保有しており、ウクライナ問題では情勢の不安定化を招く行動を取り、国境地帯では北大西洋条約機構(NATO)諸国を挑発するなど、米国にとって難しい問題を引き起こしていることを挙げた。
同司令官は「米国にとって外的脅威となっている国家について語るとすれば、ロシアを挙げざるを得ないだろう。同国の行動については、警戒すべきと言うほかない」と述べた。
またダンフォード司令官はウクライナ問題に関し、同国政府へ高性能の対戦車兵器や重火器といった武器支援を行うことについて「理にかなっている。そうした支援なくしてウクライナはロシア側の攻撃から身を守ることができないだろう」との考えを示した。
またダンフォード司令官は、ロシアに次ぐ大きな脅威として中国を挙げた。理由はその軍事力と、アジア太平洋地域での最近の行動だ。
現時点では中国は米国にとっての直接の脅威にはなっていないとしながらも、その行動を注視すべきだと司令官は語った。