黒人男性、交通違反取締の警官に撃たれて死亡 米オハイオ州
(CNN) 米オハイオ州シンシナティで丸腰の黒人男性が白人警官に撃たれて死亡する事件があり、警察が捜査に乗り出した。
死亡したのはサムエル・ダボースさん(43)。シンシナティ警察によれば、19日午後6時半ごろ、シンシナティ大学警察局に所属するレイ・テンシン警察官が、前面にライセンスプレートの付いていない車を発見して停車させようとした。
同車を運転していたダボースさんは、そのまま1.6キロほど走行してから停止。テンシン警察官に免許証の提示を求められたが、代わりにアルコールの瓶を差し出したという。
テンシン警察官がダボースさんに車から降りるよう指示したことからドア越しの争いになった。ダボースさんは車を発進させ、テンシン警察官が発砲。この銃弾がダボースさんの頭部に命中した。テンシン警察官は発砲した際に転んで軽傷を負った。
ダボースさんは武器を持っていなかったと見られる。テンシン警察官は休職扱いとなった。
警察は、テンシン警察官が装着していたボディーカメラや付近のビルの防犯カメラの映像を調べる方針。
CNN系列局のWKRC-TVによると、死亡したダボースさんは13人の子供の父親だった。CNNが記録を調べたところ、60回以上の逮捕歴があることも判明。母親のオードリーさんは、「息子は凶暴な人物ではなかった。警察官に呼び止められることは何度もあったけれど、争おうとはしなかった」と訴えている。