旅客機2機にドローンが接近、30メートルに 米JFK空港
(CNN) 米ニューヨークのジョン・F・ケネディ空港付近で7月31日、2つの旅客機から「小型無人飛行機(ドローン)がすぐ近くを通過した」との報告が相次いだことが分かった。ドローンはそれぞれの機体から30メートル以内の距離まで接近したとみられる。
連邦航空局(FAA)が明らかにした交信記録によると、31日午後2時24分、同空港へ向かっていたジェットブルー航空機から、機首のすぐ下をドローンが通過したとの無線連絡があった。同機は地上800~900フィート(約240~270メートル)の高さを飛行していた。
さらに同日午後5時、着陸態勢に入っていたデルタ航空機(乗客乗員154人)から、右翼の下をドローンが通ったと報告があった。
いずれのケースも緊急回避の必要はなく、旅客機は無事に着陸した。FAAが詳しい経緯を調べている。2件の間に関連があったかどうかは明らかでない。
デルタ航空機は当時、ニューヨーク近郊にあるゲートウェー国立保養地の上空を飛んでいた。スタッフによれば、保養地には飛行クラブ会員らが小型機を飛ばせる一角を設けているが、許可のない区域でも愛好家らがラジコン飛行機などをよく飛行させている。
無人機を空港から約8キロ以内で許可なく飛ばしたり、地上400フィート以上の空域を飛行させたりすることは禁止されている。しかしFAAによると、1日に平均2件は、民間機操縦士らがそのような無人機に遭遇したとの報告があるという。米国では最近の規制強化で、違反者には禁錮刑も科せられるようになった。
ドローンが民間機に接近するとエンジンに吸い込まれて故障を起こしたり、操縦室の窓に衝突したりする恐れがある。さらに爆発物を材料にするなど武器として使われる危険性も指摘されている。