米政府、サイバー攻撃での対中制裁を準備　習主席の訪米控え

米政府はこれまでにも、テロを支援しているとされた中国の個人に対して制裁を科したり、米映画会社ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント（ＳＰＥ）へのサイバー攻撃に絡んで北朝鮮関連の制裁を強化したりしてきた。

しかしサイバー産業スパイに関して制裁を発動したことはなく、中国政府による知的財産の盗難が野放しになっていると主張する米国企業の間で不満が高まっていた。

こうしたサイバー産業スパイに対して制裁が発動されれば、中国に対して目に見える代償を科す初のケースとなる。

クリントン政権時代の元高官、ノルマ・クライエム氏の予想では、制裁の発動は習主席の訪米後になる見通し。しかし事前に制裁の情報がリークされたことについて同氏は、「米政権には習主席の訪問を前に、この問題の重要性を際立たせ、サイバー空間での行為から身を引くよう中国などの国に迫る狙いがあった」と解説する。

中国は一貫して、米国に対するサイバー攻撃への関与を否定している。