米小児科学会、21歳への喫煙年齢引き上げを勧告
(CNN) 米小児科学会は27日までに、たばこや電子たばこなどのニコチン製品を購入できる年齢を21歳に引き上げるよう勧告した。
米国ではほとんどの州で、たばこ製品を購入できる年齢を18歳と定めている。
これに対して米医学研究所の調査では、全米で喫煙年齢を引き上げた場合、2000~2019年に生まれた層の早死には25万人減少し、肺がんによる死者は5万人減ると推計。10代の若者、特に15~17歳では脳がまだ発達段階にあり、ニコチン依存症になる危険が最も大きいと指摘した。
この調査は米食品医薬品局の委託で実施。たばこが購入できる年齢を19歳、21歳、25歳に引き上げた場合に予想されるメリットについて検証した。最もメリットが大きいのは25歳以上に引き上げた場合で、現在10代の若者が成人になった時の喫煙率を16%減らすことができると推計。21歳への引き上げでも12%減らすことが可能とした。
10代の喫煙人口は減少しているものの、現在たばこを吸っている人の半数強は、18歳になる前に喫煙を始めたと答えている。電子たばこや水キセルを試したことがあるという10代の若者は1年で3倍に増えた。
小児科学会は米食品医薬品局(FDA)に対し、電子たばこなどのニコチン製品もたばこ製品と同様に規制するよう促している。