オハイオ州フェアボーン(CNN) 米大統領選で共和党の候補者指名獲得を目指すドナルド・トランプ氏の集会に乱入し、登壇しようとして取り押さえられた男が13日、CNNとの単独インタビューで心境を語り、トランプ氏の言動を「弱い者いじめ」と非難した。
オハイオ州フェアボーン出身のライト州立大学4年、トーマス・ディマッシモ容疑者(22)は12日、同州で開かれた集会中、トランプ氏が演説していた演壇に上ろうとしたが、護衛に当たっていたシークレットサービス要員に阻止され、陣営の警備要員に取り押さえられた。治安を乱し、パニックを誘発した疑いで逮捕され、16日に出廷することになっている。
インタビューでは「トランプ氏から演壇を奪い、マイクを奪い取って、全米の人々へメッセージを発信しようと思った。トランプ氏に対し、また同氏が先導しようとしている暴力的な白人至上主義の波に対して、我々は力を奮い起こして立ち向かうことができるというメッセージだ」と語った。
また、トランプ氏は「単なるいじめっ子」だと主張し、「色々と大胆なことを言っているが、正体は臆病者の日和見主義者にすぎないことが私には分かる。自分の権力のためにこの国を破壊することもいとわない人物だ」と批判した。
トランプ氏本人を襲撃する計画だったのかという問いには、「そんなつもりは全くなかった」「トランプ氏は私よりずっと体が大きく、何千人もの支持者や12人のシークレットサービスに囲まれていた。襲っても無駄だった」と答えた。