米軍、ISISにサイバー攻撃開始 指揮系統など妨害
ワシントン(CNN) 米国防総省のロバート・ワーク国防次官は14日までに、米国が過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に「サイバー攻撃」を行っていることを明らかにした。
ワーク国防次官は記者団に、「われわれは『サイバー爆弾』を落としている。これは初の試みだ。空からの作戦を行うのと同様に、サイバー作戦も行っていきたいと考えている」と述べた。
ワーク次官は、空爆やサイバー攻撃を含む米軍の対ISIS作戦は、ISISにとって「非常に大きなプレッシャー」となっていると指摘。「この10カ月、ISISの守備陣地を攻撃するたびにわれわれは勝利してきた」と述べた。
カーター国防長官は2月、サイバー攻撃について、標的は主にシリア国内のISISであり、目的は「彼らのネットワークに負荷をかけ、機能できなくすること」と「部隊への指揮統制、それに住民や経済への統制を妨害すること」だと述べていた。
米サイバー軍のマイケル・ロジャーズ司令官は先ごろ、ISISが米国に対するサイバー攻撃を行う能力がある可能性を指摘していた。
ロジャーズ司令官は米上院軍事委員会で証言し、ISISは思想の宣伝や戦闘員の募集、資金移動や連絡に「情報分野での力を利用し始めた」と指摘。ISISがその気になれば将来的には、米国に対するサイバー攻撃を行うのは「難しくなくなるだろう」との見通しを示していた。