米フロリダ銃乱射 「憎悪による行為」、オバマ大統領が非難
フロリダ州オーランド(CNN) 米フロリダ州オーランド中心街にある同性愛者向けのナイトクラブで男が銃を乱射し50人が死亡した事件で、オバマ大統領はホワイトハウスから声明を出し、「テロ行為であり、憎悪による行為であることは確かだ」「性的少数者にとっては特につらい事件だ」と述べた。
男は米国生まれのオマル・マティーン容疑者(29)。当局者によると、犯行現場からかけた緊急通報電話で過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に忠誠を誓い、ボストン・マラソン爆破テロ事件に言及していた。
同容疑者は午前2時ごろに突撃銃とけん銃を持ってナイトクラブ「パルス」に侵入し、銃を乱射してそのまま立てこもった。警察が同5時ごろに装甲車で建物に突入し、同容疑者を射殺した。店内では11日深夜からイベントが開かれ、300人以上の客が集まっていた。死者のうち39人と容疑者本人は現場で、残る11人は搬送先の病院で死亡が確認された。
犠牲者の数は2007年に起きたバージニア工科大乱射事件の32人、2012年にコネティカット州の小学校で起きた乱射事件の27人を超え、米史上最悪の銃撃事件となっている。
マティーン容疑者は1986年にニューヨークで生まれ、最近はオーランドから南東へ約190キロ離れたフォートピアスに住んでいた。アフガニスタン出身の両親によると、容疑者は同州マイアミで男性同士がキスしている場面を見て激怒していたことがあるが、特に信心深かった様子はなく、ISISとのつながりもうかがえなかったという。