「入国禁止」の発言も修正、本選へ穏健化の兆し トランプ氏
(CNN) 米大統領選の共和党候補に確定した実業家ドナルド・トランプ氏は、秋の本選へ向けてこれまでの過激路線を改め、中道寄りへかじを切ろうとしている可能性がある。
その兆候を示すひとつの例が、トランプ氏の移民政策だ。
トランプ氏は昨年、カリフォルニア州サンバーナディーノで起きた銃乱射事件を受け、イスラム教徒の入国禁止を提案していた。しかし今月、フロリダ州オーランドのナイトクラブで起きた銃乱射事件の後には、イスラム教徒の中でも「テロ国家」出身者は米国へ入れないようにするべきだと主張した。また、該当国のイスラム教徒でも厳しい審査を通った場合は入国を認める可能性を示唆した。
25日には訪問先の英北部スコットランドで入国禁止案について質問を受け、「テロ国家からやって来る人々に対しては、皆さんの想像をはるかに超えるような警戒態勢を敷く。多くの人が入国禁止になるだろう」と述べた。記者団からスコットランドのイスラム教徒は入国を認めるか、という質問が出ると、「それは構わない」と答えた。
スコットランドに同行している陣営幹部も「宗教でなく、テロの問題だ」とコメント。広報担当のホープ・ヒックス氏は同日、CNNとのインタビューで、トランプ氏が主張するイスラム教徒の入国禁止は「テロ国家を指定し、そこから米国へ渡航する人々を対象とする」と正式に認めた。