共和党政権の元首脳ら、相次いでクリントン氏支持を表明
(CNN) 共和党のジョージ・W・ブッシュ前大統領の下で財務長官を務めたハンク・ポールソン氏は25日までに、今年の米大統領選では民主党指名候補を確定させたクリントン前国務長官を支持する考えを明らかにした。
米紙ワシントン・ポストへの寄稿で述べた。共和党候補の指名が確実な実業家ドナルド・トランプ氏の大統領への就任は「想像出来ない」とし、共和党の保守派に連なる他の人物もクリントン氏支持で結集するだろうと予測した。
過去の共和党政権で高官を務めた人物がクリントン氏支持を相次いで表明する動きがこのところ目立ち始めている。フォード元大統領らの下で国家安全保障問題担当の大統領補佐官だったブレント・スコウクロフト氏らが含まれる。同氏はクリントン氏の外交政策での豊富な経験を高く評価した。
米外交政策専門誌フォーリン・ポリシーは23日、共和党の新保守主義派の代表的論者とされるロバート・ケーガン氏がクリントン氏の政治献金活動に加わったと報道。ジョージ・W・ブッシュ、レーガン両元大統領時代に国務、国防両省で要職を担ったリチャード・アーミテージ氏は先週、クリントン氏に一票を投じるとの意向を明らかにしていた。
ポールソン氏は、トランプ氏のこれまでのビジネス上の活動、対立をもたらしがちな振る舞いや大衆迎合的な言動などを批判。クリントン氏については米国民を結束させ、米経済や世界における米国の存在感の強化に必要な措置を講じることが期待出来ると評価した。
ポールソン氏は米金融大手ゴールドマン・サックスの最高経営責任者(CEO)を務め、2008年の財務長官時代は金融危機の収束などに当たった。