取り押さえた黒人男性を警官が射殺 米ルイジアナ州
(CNN) 米ルイジアナ州バトンルージュで5日朝、黒人男性が警察官に取り押さえられた状態で射殺された事件をめぐり、目撃者が一部始終を撮影したとみられる動画がインターネットで公開され、警察の対応に抗議の声が起きている。
コンビニエンスストアの外でCDなどを売っていた黒人男性アルトン・スターリングさんは、「銃を持った男がいる」との通報で駆けつけた警官に取り押さえられた状態で数発発砲され、死亡した。ネット上ではこれまでに近くにいた人がそれぞれ別の角度から撮影した動画が2本、公開されている。
2本目の動画では、地面に仰向けになったスターリングさんの左側に警官1人がひざまずき、もう1人の警官がスターリングさんの足にまたがるような形になって、その後銃声が響いている。カメラは一時スターリングさんから外れ、再び戻ったときには衣服の胸の大部分が血に染まっていた。
発砲後、スターリングさんが左手を顔の方向に動かし、その後胸にやったところで、警官の1人がスターリングさんの右ポケットから何かを取り出すような動きをしている。目撃者の1人は、この時警官がポケットから銃を取り出したと証言している。警察によれば事件当時スターリングさんは武器を持っていたという。
この事件をめぐっては、連邦当局が捜査に乗り出している。米司法省公民権局が捜査を主導しており、ルイジアナ州のエドワーズ知事によれば検察や連邦捜査局(FBI)、州警察も捜査に参加しているという。
またエドワーズ知事は人々に冷静な対応と団結を呼びかけた。また、事件の動画の内容については「非常に深刻な懸念」を抱いていると述べた。